不動産の売買を仲介したり、代理したりする場合だけではなく、自分の所有する不動産を、営業として売買するときにも、宅地建物取引事業者としての登録が必要となります。
そして、宅地建物取引事業者は、買主に対して、宅地建物取引主任者が記名押印した重要事項説明書を交付して、宅地建物取引主任者に説明させなければいけません。
これを怠った場合には、処分の対象となります。
宅地建物取引主任者が説明しなかった場合でも、説明義務は、業者にあるので、処分を受けるのは、宅地建物取引事業者となります。
ここまでは、当然の話ですが、下記の場合には、誰が、説明義務があるのか、分かりますか?

買主が宅地建物取引事業者であっても、買う不動産の情報に関しては素人なので、業者Bにも、説明義務があります。
そして、業者Aは所有者という立場ですが、宅地建物取引事業者なので、説明義務があるのです。
もしこれが、下記のような、不動産を信託の目的にした信託受益権を売買する場合には、どうなるのでしょうか?

実は、この不動産の信託受益権を取り扱うためには、宅地建物取引業者としての登録だけではなく、第二種金融商品取引業としての登録が必要となります。
つまり、信託受益権とは、不動産という性質だけではなく、金融商品という性質も同時に持つのです。
では、話を元に戻して、この信託受益権を売買するときに、売主が業者であるとき、取引主任者の重要事項説明は必要になるのでしょうか?
上記の3つの場合は、重要事項説明を省略することができます。
ということは、上記以外の場合には、売主である業者にも、重要事項説明を行う義務が発生します。それを行わなければ、処分の対象となります。
金融商品取引業としての処分ではなく、宅地建物取引業者としての処分なので、他の業務にも影響が大きくなります。もし不安になった場合には、重要事項説明を行なうようにしてください。
買主に対して、売買の対象となっている不動産の重要事項説明を行うことは、マイナスにはなりません。