公認会計士 青木 寿幸

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適格機関投資家等特例業務でファンドを作る前に、投資家とトラブルにならないように、知っておいて欲しいこと(1)

適格機関投資家等特例業務を使って、ファンドを組成している人が、金融庁のホームページを見ると、約4000件にまで達しています。
申請しているのは、ファンドの営業者なのですが、日本の法人だけではなく、アメリカ、中国の法人が営業者になり、申請しているケースも見受けられます。
この一覧は、金融庁のホームページで誰でも閲覧できるのですが、適格機関投資家等特例業務の営業者が、名前の五十音順で並んでいます。ほとんど同じ名前の会社名も並んでいるので、同一人物が営業者をいくつも設立して、投資先を変更することで、適格機関投資家等特例業務のファンドを作っている場合もあるはずです。

それでも、多くの人が適格機関投資家等特例業務を使って、ファンドを作っている事実は、変わりません。
これだけ、多くの営業者がいれば、上手く運営できて成功している適格機関投資家等特例業務の営業者もいれば、投資家と大きなトラブルになっている適格機関投資家等特例業務の営業者もいます。
あなたが、これから、適格機関投資家等特例業務のファンドを作ろうと思っているならば、まずは、投資家とトラブルにならないようにすべきです。
そのために、何をすべきかを、何回かに分けて、解説していきます。

適格機関投資家等特例業務は、金融商品取引業者に登録せずに、財務局に事前に申請するだけで、ファンドを組成することができます。
ただし、適格機関投資家に1口以上出資してもらうこと、そして、一般投資家は49名までという制限がついています。さらに、自己募集であること、運用先が有価証券に当たるときには、自己運用を行うことが原則です。もちろん、募集や運用を、金融商品取引業者に委託することもできますが、手数料が高いため、結果的に、委託しないことが多いようです。
金融庁への適格機関投資家等特例業務の届出は、最近では、窓口でいろいろ聞かれるようになりましたが、それでも、1週間もかかることはありません。
適格機関投資家等特例業務の届出書の記載内容も、それほど専門的なものではなく、弊社のような行政書士事務書に依頼すれば、1日もあれば作成してもらえます。
そのため、気楽な気持ちで、適格機関投資家等特例業務を使って、お金を集めて、ファンドを組成してしまう人たちが多いのです。
実際に、あとで、投資家とのトラブルに巻き込まれて、弊社に適格機関投資家等特例業務の営業者が相談に来られることも多いのですが、ほとんどが手遅れで、弁護士の先生にご紹介するしかないという状態になっています。
このトラブルは、ファンドの運用が失敗したからという場合だけではありません。運用が成功していても、トラブルになっています。

まず、適格機関投資家等特例業務であっても、ファンドであることには変わりなく、つまり、匿名組合や任意組合によって募集しているということは、金融商品取引法の有価証券を販売しているという意識が薄いことが、原因です。

適格機関投資家等特例業務も、金融商品取引法で定められているのです。

結果、適格機関投資家等特例業務であっても、金融商品取引法はもちろんのこと、「金融商品の販売等に関する法律」、これを略して「金融商品販売法」(または、金販法)も守らなくてはいけません。
有価証券への投資を募集するときには、投資家に匿名組合や任意組合の契約内容を理解してもらい、リスクの十分な説明と書類の交付も必要になるのです。
金融商品取引業者ではないので、そこまでは必要ないのでは、と考えないでください。
それどころか、適格機関投資家等特例業務の営業者には、特定投資家制度の適用がないため、一般投資家をプロ投資家にすることで、リスク説明の責任を免れることもできないのです。
もし、十分な説明を行わず、あとで、投資家が損失を被った場合には、必ず、損害賠償請求されてしまうことになります。

最近、適格機関投資家等特例業務を申請している営業者、または、適格機関投資家として1口出資している証券会社に、金融庁の検査が入り、行政処分される事例がありました。1社だけのことではなく、複数社ありました。
金融庁から公表されている資料等からは、適格機関投資家等特例業務の営業者が、悪質な行為をしていたように、読めます。
このような場合だけが、投資家からの損害賠償に発展するわけでありません。
適格機関投資家等特例業務の営業者に、違法性がなくても、金融庁から処分されていなくても、投資家から、損害賠償請求されて、裁判で負けている事実があるのです。
というのは、金融商品販売法では、説明をしなかったことに関しては、金融商品を販売した人が責任を負うからです。
営業者は、会社なので、役員等には損害賠償が及ばないと考えている人もいるようですが、そんなことはありません。役員個人どころか、役職すらない、現場の営業マンに対しても、損害賠償が請求されています。
簡単に言えば、責任があるところには、すべて損害賠償請求されるということです。
もちろん、損害賠償された場合の対処方法は、弁護士の先生にお聞きすべきことですし、適格機関投資家等特例業務の営業者の個々の事情もあると予想されます。
それでも、裁判に発展し、多大な労力とコストをかけ、精神的にもつらいことになります。
これは、適格機関投資家等特例業務の営業者だけではなく、訴えている投資家にとっても、大変なことであり、精神的な苦痛があるのです。

だからこそ、適格機関投資家等特例業務によって、投資家からお金を集めるときには、安易に考えず、法令を遵守し、説明方法や書類に不備がないように作成することが重要です。
もう一度、言いますが、あなたが、適格機関投資家等特例業務の法令を遵守していても、説明方法や書類に不備があれば、最悪な事態になりかねません。
もし、事前に、適格機関投資家等特例業務の書類について、詳細なことを知りたい方は、弊社まで、ご連絡ください。
なお、すでに、適格機関投資家等特例業務によって、お金を集めて、運用している場合で、ご相談を受けても、すでに弊社では取扱えない場合もあります。

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