公認会計士 青木 寿幸

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今から不動産ファンドを作って成功させるには、どうすればよいのか?

最近、日本国内で、新たに不動産ファンドを作りたいという話が増えてきました。
確かに、不動産は買いごろかもしれません。円高だと考えている外国人投資家は、不動産を買いませんし、国内でもそれほど盛り上がっていません。
不動産は安く買うことができれば、儲かる確率はグンとアップします。
しかしだからと言って、今までと同じように、単純に賃貸マンションや賃貸ビルに投資するというものではありません。郊外にある倉庫、パチンコ店の店舗、ビジネスホテル、老人ホームなど、事業が絡んだ不動産が中心です。
やはり人口が絶対的に減り、空き家の問題が増えてきた現在、賃貸マンションに投資するのは不安です。短期的に転売できて利益が上がればよいですが、投資した物件が絶対に転売できるかは分かりません。
日本経済も元気がなく、賃貸ビルの2013年問題(空室率が過去最大になる?)と報道されている中で、賃貸ビルに投資するのも微妙です。
不動産ファンドを作るときには、投資家からお金を調達しなければいけません。その投資家から見て、魅力がある投資対象を選んでこなければいけません。投資家にとっては、不動産以外にも、FX、株、金、投資信託など、どれに投資してもよいのです。競合に勝つ魅力がなければいけません。
そこで、単純に貸す不動産ではなく、事業は自分たちで行うが、その箱(不動産)をファンドにして、投資家を募る人たちが増えました。
 
事業で儲かっているならば、わざわざ、不動産ファンドにする必要がないのでは?
 
と、考える人もいますが、不動産に投資するお金を事業に集中させた方が儲かるのです。
不動産の利回りは、せいぜい10%が上限です。
ところが、事業ならば、100%になることもザラにあるのです。
それだけ、事業にはリスクが大きく、ゼロになることも多いのは確かです。
ただ、今までずっとその事業で成功してきて、これからもっと事業を伸ばすために、不動産ファンドを作って資金調達したいという会社であれば、事業が失敗するリスクは減ります。
競合会社に勝つためには、上手く資金調達することも武器の一つなのです。
 
銀行から安い3%前後の金利で借りた方がいいのでは?
 
と、思う人もいるでしょう。
この不動産に遵法性があれば、その方がよいかもしれません。
ところが、このような不動産は遵法性がなかったり、業種的な制限があることが多いのです。
例えば、倉庫が隣地に越境(屋根のヒサシが境界を超えているなど)していたり、賃貸ビルを大改造して老人ホームにしていると、銀行としては建物に担保価値がないと考えます。
また、パチンコ店やビジネスホテルは、銀行として高い金利でなければ、貸付を行なっていないこともあります。それに、不動産の担保だけでは、銀行としても貸し付ける金額に限界もあります。
このとき、遵法性ながい不動産であったとしても、投資家が納得しさえすれば、お金が集まるのです。(事業が違法でないことは大前提ですよ)
ファンドに自分の不動産を売却できれば、資金調達できます。
 
今までも、遵法性がない賃貸マンションや賃貸ビルだけを選んで投資してきたファンドがありました。
利回りもよく、銀行からの借入がなく、ファンドのお金で100%取得することも多く、リスクも限定されます。レバレッジを効かせてないため、出口を急ぐ必要もなく、利回りが回るならば、ずっと所有し続けているファンドもあります。
どうしても不動産は、転売して儲けようとすると、買うときと、売るときの経済の状況が違うため、当初の予定どおりにはなりません。
リーマンショック、東日本大震災などの突発的な事故も起こりました。来年は所得税が増税され、その翌年には消費税が増税されることになり、これが経済にどのように影響を与えるのか、誰にも正確な予想はできません。
 不動産ファンドは、出口の転売で成功させようとすると、失敗します。
 自分は大丈夫と考える人もいるかもしれませんが、今までの私の経験上、お勧めできません。
 一方、遵法性がない不動産は、賃貸料が高いことに注目しているため、売らずに持ち続けるという選択肢でも十分よいのです。
 ということで、遵法性のない不動産に投資するファンドの相談が多くなっているのです。
 
ここで注意すべきことがあります。
それは、遵法性がない不動産の場合、信託会社に受託してもらうことができません。
信託受益権にならないということです。
この場合、匿名組合や任意組合で集めたお金で、現物の不動産に直接投資することになるため、下記の2つの方法のどちらかを選択して、ファンドを作ることになります。
 
       特定目的会社を作る
 資産流動化法という法律に基づいて、特定目的会社を作ります。
 その特定目的会社が、優先出資証券や社債を発行して、投資家からお金を集めていきます。
 このメリットは、優先出資証券などは、財務局に届け出れば、第一種金融商品取引業者でなくても、指定した会社が投資家からお金を募集できることです。
デメリットとしては、投資家の人数によって、有価証券届出書、有価証券報告書の提出が必要となりますし、公認会計士の監査は絶対に必要です。そのため、ランニングコストはかかります。
 なお、最近は海外不動産に投資できるのかという質問も増えましたが、可能です。
 
       不動産特定共同事業法で作る
資本金1億円以上、宅地建物取引主任者が2名以上など、細かな要件をクリアして、こちらは国土交通省に申請することになります。
不動産特定共同事業法でファンドを作る場合には、金融商品取引法の規制は受けません。
 このメリットは、投資家の人数や集める金額に制限がないことです。
デメリットは、最初に登録する時間やコストは、①の特定目的会社の場合よりも、かなり大きくなることです。
 
どちらにもメリット、デメリットがありますが、これから不動産ファンドをいくつも作っていくならば、②の不動産特定共同事業法の方が使いやすい仕組みと言えます。
もし、すでに投資する不動産を自分が所有していて、時間やコストを抑えたい場合には、①の方法がよいでしょう。
 
どちらを選択する場合にも、一定の手続きの時間がかかるため、やるならば急ぐべきです。

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株式会社コレット

代表取締役 竹内 悟様

信託受益権の不動産仲介をする際、全く知識もなく困惑し、
・・(略)・・
限られた少ない日数での書類審査から不足書類の準備を徹夜作業でお手伝い頂いた上、契約、決済の立会い、投資家へのリスク説明までご協力して頂きました。


株式会社アッシュ

代表取締役 平岡 英之様

吉崎先生との出逢いは、FX(外国為替証拠金取引)による資産運用とコンサルティングを生業とした会社を立ち上げようとしていたときでしたね。


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